ステーションワゴン×自転車

他の記事でも触れましたが、私は昨年5月より、神奈川県から富山県へ引っ越ししました。

この引っ越しを機に、自動車の購入を決断。これまでここまで大きな買い物をしたことがなかったので、かなり悩みました。

自動車選びをする際に最も重視したのは「ロードバイクを安全かつスマートに積める車」であること。

様々な車を吟味し、最終的に選んだのがこの「SUBARU インプレッサスポーツ 2.0i-S EyeSight(FFモデル)2019年式」型式はDBA-GT6です。

サイクリストにとって「自転車を積める車」というのは、単なる移動手段ではありません。

それは“旅の始まりと終わりを支える相棒”であり、目的地までのアプローチを豊かにしてくれる道具でもあります。

自転車の理想的な積み方

自転車乗りが車に求める要素は、当然「自転車が積めること」ですが、私としては車外に自転車を積むことによる様々なリスクを考えてサイクルキャリアではなく、車内に自転車を入れたいという思いがあります。

すなわち「車内積載が可能かどうか」が最優先事項になります。また、単に「荷室が広いだけ」では不十分です。

多くのミニバンやSUVはラゲッジ高がある分、積載性は高くても“積み込みに手間がかかる”。また、見た目や走行性能において妥協を強いられるケースも少なくありません。そういった意味で、ステーションワゴンという選択肢は、サイクリストにとって実は非常に理にかなっています。

強いて言えば、自転車2台+人間2人以上が乗れると尚いいですよね。

インプレッサスポーツという車の魅力

インプレッサスポーツの2.0i-Sグレードは、スポーティで上質な内外装、SGP(スバルグローバルプラットフォーム)による剛性感のあるボディ、そして走行性能のバランスが非常に高い一台です。

NAエンジンながら2.0Lとゆとりのある排気量で、高速道路でもストレスなく加速できます。特に、スバルの伝家の宝刀 アイサイトによる全車速追従機能付きクルーズコントロールは、長距離移動には大きな武器。自転車に乗ったあとの帰り道、疲れていても安心・安全・快適な移動ができます。内装の質感も高く、黒を基調としたインテリアは落ち着いた高級感があります。

間接照明は自分で入れてみました

スポーツカー好きの私にとって、「ただ実用的」ではない点も重要でした。

FFモデルを選んだのは単純な話で、燃費が良く安価だったから。富山という地域性を考えるとAWDの安心感も魅力ですが、スタッドレスタイヤさえ装備していればFFでも十分に対応可能と判断しました。

ロードバイクを積んでみる

実際に、ロードバイクを積載してみるとこのようになります。

車内汚れ防止のため前輪にはカバーをしています

私の乗っているロードはサイズ56、ハンドル幅は420mmとやや大柄なモデルです。それでも後席を倒してリアゲートからスッと積み込むことができました。車輪を外す必要は一切なし。前後ホイールを装着したまま、角度を少し工夫するだけでぴったり収まります。当然ですが、運転席は身長185cmの私のドラポジに合わせています。

この「ホイールを外さずに積める」ことの意味は、自転車乗りにしか分からないかもしれません。前後輪の脱着がなくなることで、自転車を車に積む行為が“面倒な作業”から“簡単な作業”に変わるのです。

特にディスクブレーキの車体において、車輪の脱着はスルーアクスルをなくしただの、トルク管理だの、ピストンが閉じただの、余計なトラブルの元になります。

折りたたみ自転車を積んでみる

折りたたみ自転車は言うまでもなく余裕で収納可能です。

トランクにはポンと置くだけ。

後席を倒す必要すらありません。トランクにそのままポンと入れて、残りのスペースに工具や輪行袋を入れても余裕があります。複数台を積んで家族や友人とのポタリングに出かけるのにもぴったりなパッケージです。3人+3台くらいなら余裕ですね。

ステーションワゴンのメリットとデメリット

ここで一度、インプレッサスポーツが属するステーションワゴンという車種の特徴について触れておきます。

メリット

・荷室が低くフラットで積み下ろしがしやすい

・走行安定性が高く、コーナリングも安心

・SUVよりも低重心でスポーティな走りが可能

・燃費や維持費が比較的安価

サイクリスト目線で言えば、車高の低さとリアゲートの開口部の広さは圧倒的にありがたい要素です。特に、サイクリングやレースのあと、疲れた状態で自転車を出し入れするストレスが減るのは大きなメリットとなりえます。疲れてるのに、車にも自転車にも気を遣いながら積み込み作業するの、疲れませんか?

デメリット

・地上高が低いため、悪路や雪道にはやや弱い

・前高が低く、大型荷物の積載には不向き

・SUVほどの流行感、存在感はない

とはいえ、悪路に行くことがほとんどない都市群や舗装路が中心の移動では、このデメリットは全く気になりません。むしろ、運転時の安定性や燃費効率の良さの方が日常的に恩恵を感じます。車で林道を走りたい、なんて方にはクロストレックやXV、レイバックのようなリフトアップされたステーションワゴンがいいかもしれませんね。

車中泊も実現できる快適性

自転車旅では、車中泊を交えた移動も珍しくありません。結論から言えば、インプレッサスポーツでも車中泊は可能です。

寝袋の右にある緑の袋には折り畳み自転車が入っています

185cmの私でも、後席を倒せば足を伸ばして横になれるスペースが確保できます。完全なフラットにはならないものの、段差を埋めるダンボールにマットと寝袋を敷けば十分快適。日帰り予定が気まぐれで一泊旅に変わっても、この空間がある安心感は何物にも代えがたいです。帰りの運転について深く考えることなくサイクリングに集中できますね。

購入検討時に比べた他の車種

車選びの際に検討したのは、ホンダのフィットシャトルやスバルのレヴォーグなど。フィットシャトルは荷室容量と価格の点で優秀でしたが、デザインや走りに物足りなさを感じました。先代レヴォーグは理想に近かったものの、価格や維持費で一歩引いてしまったのが正直なところ。また、先代のレヴォーグよりも私の購入したインプレッサスポーツの方が内装の質感が高いというのも大きかったです。

インプレッサスポーツは実用性と高級感のバランスが良く、自転車旅にも合う“地に足の着いた”選択肢だったのです。

終わりに

自転車を車内に積めること。快適に走れること。車中泊ができること。そして長く付き合いたくなるだけの質感があること。

そのすべてを満たす一台が、私にとってはインプレッサスポーツでした。スポーティさと実用性を兼ね備えたこの車は、自転車乗りにとって理想的な“旅の相棒”だと胸を張って言えます。

もしあなたが、愛車に自転車を積んで遠くまで旅に出たいと思っているなら、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

おわり

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