SCHWALBE WINTERレビュー

自転車の冬用タイヤが存在することをご存知だろうか。

スパイクタイヤが禁止されている自動車とは異なり、自転車にはスパイクタイヤが存在する。自転車だって、雪道走れるんだよ!?

今回は、そんなスパイクタイヤを購入して実際に使用してみたのでレビューしていこうと思う。

雪の中でも自転車に乗ることはできる(富山県射水市 海老江海浜公園にて)

 

そもそもスパイクタイヤとは

スパイクタイヤとは、簡単に言うと金属のピンが装着されているタイヤ。凍っていて滑るような路面でも、金属のピンが食い込んでグリップするというもの。

金属のピンが付いている

スパイクタイヤなんて必要?という声もある。

確かに、マウンテンバイクに装着されているようなブロックタイヤで、雪の上を走ることはできる。気候的に冬季でも最低気温が0度を下回ることの少ない地域ではスパイクタイヤがなくても問題ないと思う。私も実際に、神奈川県に住んでいた頃は雪が降ってもブロックタイヤで走行しており、不満に感じることはなかった。

しかし、アイスバーンが発生するような寒い地域ととなるとそうはいかない。雪は深いし路面は凍っているしで、滑ってしまって安全な走行ができない。自動車と違って、路面との設置面が少ないためスパイクタイヤでないと滑ってしまうのだ。自転車に「スタッドレスタイヤ」が無いのはこういったことが理由だろう。

 

 

SCHWALBE WINTERを購入!

私は今回、スパイクタイヤの中では比較的安価なSCHWALBEのWINTERを購入した。私の住んでいる地域性を考慮して選択した。

私の住んでいる富山県北部は、冬季でもそこまで気温が低くならない。気温だけでいえば関東とそこまで変わらないと思う。つまり、アイスバーンのような路面になることが滅多に無いのだ。基本的に走ることになるのは雪の上。スパイクがそこまで重要ではなくってくる。

実際、冬季にタイヤを準備したものの出番はあまりなかった。もう少しお金を出せば、もっと高性能なタイヤを購入することもできたがそこまでお金をかける気にはなれなかった。

SCHWALBEのWINTERは、安価なこと以外にも特徴がある。

それは、ピンを増設できるということだ。もともと装着されているピンが少ないが、あとから追加できるのはありがたい。実際に使用してみて、ピンが足りないと感じたらあとから増設すればいい、という余裕がある。ピン自体も高いものでは無いので、お財布に優しいのもポイント。

私は、ピンを増設するための「スペアスパイク」なる商品を購入してピンを増やした状態で使用した。ピンの増設についてはまた別の機会に触れようと思う。

ブロックに穴が空いているのがわかるだろうか。ここにピンを増設できる

話は戻るが、今回購入したのタイヤは27.5×2.00サイズ。街乗り用のMTBに装着する。主な用途は通勤だが、簡単なサイクリングもしたいと思っている。

車のスタッドレスタイヤのようなトレッドパターンがあって、ピンがなくとも多少はグリップしてくれそう。タイヤって、みているだけで面白い。

タイヤはワイヤービードで、公式表記では1210gとのこと。2本持つと結構ズッシリとくる。測ってはいないが、実際かなり重いと思う。カーボンホイールなんてクソくらえ、と言わんばかりの重量感である。冷静に考えたらホイールより重いよね・・・

まぁ、レースするわけでもなければタイムを出したいわけでもなく、安全に走行するためのものなので何も問題ありません。ママチャリと一緒。うん。

これでツーリングなど長距離走行をするとなると、重く感じることが多くなるかもしれませんが。

 

他の購入候補たち

SCHWALBEのウィンタータイヤには下記の4種類がラインナップされている。

名前価格備考
ICE SPIKER PRO16500〜20350円アルミピン/
MARATHON WINTER PLUS9900〜12100円スチールピン
WINTER(今回購入したモデル)7150円ピンの増設可/スチールピン
オールマイティ34100円26×4.80のみ/ファットバイク用/アルミピン
詳しくはPRインターナショナルのHP(http://g-style.ne.jp/item.php?brand_id=16&item_category_id=12)をご覧ください

ウィンタータイヤは価格幅がとても広いのも特徴。基本的にタイヤの摩耗は遅いです。雪の上を走っている分には全然削れませんし、雪の中をたくさん走るのは困難。それに雪が降る季節のみの使用が一般的なので。

そのため年を跨いで長く使うことができます。自動車のスタッドレスタイヤと同じですね。勿論経年劣化はするので、使用前には必ず点検しましょう!

(中にはオフロードだから、とオフシーズンにもスパイクタイヤを使用する人もいるみたいですが、道を痛める原因になるのでやめましょう)

他にも「45nrth」など、スパイクタイヤをラインナップしているブランドはあるが、国内流通が少なく購入に至らなかった。実際に使用している人は見かけるので、流通はしているしSCHWALBEとはまた違った良さがあるようなので、入手できそうな人は是非候補に入れてみてほしいと思う。

もし次に買うなら?と聞かれたら、アイススパイカープロかなぁ・・・

本格的なブロックタイヤにピンがついたトレッドパターンがどのような走り心地なのか、気になります。

 

実走してみた

ごたごたと書きましたが、結局気になるのは走ってみた感想ですよね。結果から書きますと、めちゃめちゃいい感じです。

まずは雪のない普通の舗装路

写真がありませんが・・・ピンが地面と当たってジャリジャリと音がなります。「うるさい」という意見をよく耳にしますが、私はそこまで音が大きいとは感じませんでした。公園のグラウンドを走ってるときの音と非常によく似ています。

走行に問題はありませんが、ピンが摩耗したりどっか飛んで行ってしまいそうで気持ち的に嫌な感じがしました。あまり走りたくはないです。私はまだ飛んでいませんが、走行しているとピンが飛んでいってしまうことが時々あるそうです。この辺は注意して使用したいところ。

積雪10cm未満

タイヤどころかリムまで埋まりますが、意外と普通に走れます

とても快適に走れます。後輪にトラクションをかけないと滑るので、油断は禁物です。慣れればダンシングなんかも全然できました。一番楽しいです。

でもやはり恐怖感はあって、狭いところや人が近くを歩いていたりすると安全マージンを多くとってしまいます。普通の路面と変わらない!とはいえません。

積雪20cm前後

ここまでくると、雪だけで車体が自立します

重くて結構大変ですが、集中すれば走れないことはないです。常に転倒と隣り合わせといった感じなので、公道では走りたくないですね。よほど広い歩道か、公園の中で遊ぶ分にはいいと思います。転んでも雪があるので全然痛くありません。寒いですが。

積雪30cm以降

深すぎて、走るどころではない

無理です。走れません。ギブアップ。滑って走れないというより、雪に車輪が埋まってそれどころではないという感じ。雪が浅いところから速度を出して突っ込んでみたりしましたが、雪が重くて進めませんでした。

ここまで積もるともはやタイヤの性能関係ないです。二輪車が走行できる限界はこの辺かと思います。もしかしたらブロックタイヤとかファットバイクならいけるのかな?という希望がないわけではないのかなぁ。

融雪でびしょびしょになった雪道

写真がないですが・・・冬に雪国へ行ったことのある方ならわかると思います。融雪装置から永遠に水が出ており、路面は基本びしょ濡れ。雪が溶けてシャーベット状になっていたり、たまに水を免れた雪の塊があったり、日陰では水が凍っていたりする忙しい路面。

難なく走れました。気持ち的なものが大きいと思いますが、滑らないという安心感が強いです。

残念ながら、がっつりアイスバーンという路面をまだ走れていないので、走ったら追記しようと思います!

余談ですが、雪道を走行すると当然タイヤには雪が付着します。

溝という溝に雪が入り込んだタイヤ

タイヤに雪が付着している状態で一晩放置すると、雪が凍ってアイスタイヤが誕生してしまうので注意しましょう。凍ったタイヤに雪が付着すると、一見凍っているとわかりません。

タイヤだけでなく、変速機やブレーキについた雪が凍ると機能を失ってしまうので気をつけてくださいね!

おわり

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